総事業費は5億円試算
根室市は2023年度、仮称・厚床ふるさと会館の新築に向けた基本設計に着手する。早ければ4月上旬に指名し、5月の大型連休明けの入札を見込む。規模や機能は今後固めるが、総事業費は約5億円を試算。24年度に実施設計し、25年度に本体、26年度に外構や旧施設解体に取り組み、27年度春ごろの開所を目指す。
厚床1丁目218の5にある厚床会館は、1980年に完成。W一部S造、平屋、延べ827m²の規模となっている。完成から43年が経過し、老朽化が著しい。14年に実施した耐震診断で、耐震化が難しいとの結果だったため、現地建て替えを計画した。
現施設は和室や会議室、体育館としても使う集会場、常駐している管理人の住居スペース、支所職員が利用していた事務室などがある。
新施設の概要は、利用状況や地域住民の要望を聞いて固めるが、現施設と同規模になる見込み。市民交流機能のほかに、避難施設として活用するため防災備蓄品を保管するスペースなども設置する考え。23年度予算案に基本設計費934万9000円を計上した。
周辺には厚床小、厚床中や保育施設が立地する。厚床小中については、機能を集約した義務教育学校として開校する計画。現地建て替えする新施設には、保育施設の機能を集約する構想もある。公共施設の整備が一体的に進むため、地域の利便性向上が期待される。