JR北海道は11日、2016年3月に開業する北海道新幹線新青森―新函館北斗間で取り組む地震対策を明らかにした。P波と呼ばれる地震の初期微動を観測する「早期地震検知システム」を導入。札幌延伸で整備する新函館北斗―札幌間についても同様の対策を図るとしている。
同システムは、地震を検知した時点で架線への送電をストップし、列車を減速、停止させる仕組み。地震発生時には、P波の直後に大きな揺れを引き起こすS波が震源から発せられるため、P波を素早く検知し列車を安全に停止させる対応が重要になる。
新青森―新函館北斗間では、線路沿線8カ所と震源域付近9カ所の計17カ所に地震計を備える。地震発生に伴い停止した列車は、地震計で測定されたSI値(スペクトル強度)が安全なレベルになったかどうか確認した上で運転を再開する。
また、H5系車両の全編成に逸脱防止ガイドを備えるほか、全線にレール転倒防止装置を導入。車両の脱線防止対策を図る。