根室市教育委員会は、市街地にある小中7校の統廃合などの方針を定める適正配置計画の素案をまとめた。2016年度から20年度までの5カ年に小学校4校を3校、中学校3校を1校に統合する方針。成案化後、統合する小中学校の改築や大規模改造といった整備内容、統合時期などについて、地域住民や保護者と協議する考えだ。
計画の対象としているのは、小学校が北斗、花咲、成央、花咲港の4校、中学校が光洋、白陵、啓雲の3校。
市の15年度児童・生徒数は2029人で、ピークだった1962年度(8804人)の2割まで減少した。このうち、市街地地区にある対象校は小学校1098人、中学校601人。10年度に策定した適正配置計画の15年度推計値を下回っている。
また、小中学校校舎・屋体の総面積の67.2%が築40年以上と、老朽化が進行。対象の7校に絞ると79.4%で、施設の耐震化や大規模改造など適正な維持管理に向けた課題が生じている。
素案で示した適正配置の方向性を見ると、対象の小学校3校について、花咲小は適正規模としている12学級を20年度に下回るものの、通学などを考慮して現状維持とする方針だ。花咲港小は3学級しかなく、通学時間や距離を考慮した上で統廃合の必要があると判断。いずれかの小学校に統合するとした。
中学校は3校とも8学級以下となっていて、適正規模とする1学年3―6学級を下回っている。さらに啓雲中は20年度に5学級へ減少する見込み。このため3校を1校に統合する方針だ。
市教委は、2月中旬まで素案に対するパブリックコメントを募集し、それを踏まえて成案化する。