札幌市は18日、北区の百合が原公園[MAP↗]で市初となるパークPFIを導入する考えを示した。広場として利用している約2500m²を公募対象に想定。飲食施設と周辺の整備により、憩いや安らぎの空間を創出する考えだ。条件の検討や住民説明などを経て、早ければ秋ごろに公募し、2021年度の施工、供用開始を見込んでいる。
同日の市議会第2部予算特別委員会で検討状況やスケジュールを示した。
パークPFIの導入は、飲食店などの設置により、公園利用者の利便性向上と収益を活用した周辺整備を一体的に進めるのが狙い。最大20年の許可期間を与える。
同公園は面積25万3140m²の総合公園で、さまざまな種類の花壇を有する札幌を代表するフラワーパーク。公園内を巡るリリートレインやサイロ展望台などがランドマークとなっている。
認知度の高さや多くの利用者により、にぎわいの創出が期待できるほか、関連事業などの制約が少ないことから導入する方向だ。
飲食施設は利用者アンケートでニーズが高く、公園内で昼食を取る利用者も少ないことから事業内容とする方針。子どもが遊べる場所、雨天や冬季に集える屋内スペースなどのニーズがあり、飲食施設以外も任意で提案を受け付ける考えだ。
実施場所は、リリートレインの駅舎や緑のセンターが近い芝生広場。駐車場に隣接してアクセス性が良く、通年で継続的に事業展開できるように配慮した。
駅舎にはレストランがあり、今回の整備でより広いニーズに対応。緑のセンターやリリートレインなどの既存施設と合わせて活性化を期待する。
周辺を含めて整備する方向で、駐車場や園路、サインなど対象施設を検討し、公募の条件に反映する考え。このほか、建築面積なども設定する方針だ。
20年度は事業者決定や協定締結を見込み、21年度に設計と工事を進め、供用につなげる考えだ。
(北海道建設新聞2020年3月19日付16面より)