月形町は、月形中の既存校舎を改修・増築して設置する方針だった義務教育学校について、月形中改築も視野に入れ、財政的な精査を進めている。町民や教育関係者らで構成する義務教育学校設置審議会で、月形中校舎の耐用年数などを踏まえ、改築を支持する意見が多数を占めている。同審議会による答申は4―5月の見通しで、教育総合会議で示した後、最終的に上坂隆一町長が判断する。
義務教育学校の設置は、2021年8月にまとめた方針を基に、月形町教育委員会が同審議会に諮問。町行政区連絡会議、月形小・月形中のPTA代表、認定こども園花の里こども園保護者代表、町校長会、町教頭会の9人の委員で構成する。
方針によると、特別支援学級を入れて15学級。既存の中学校校舎を使用し、不足する教室などを増築。大規模改修が必要な学校給食センターなどの敷地内併設も検討するとし、整備スケジュールは、22年度に基本構想、23年度に基本設計、24年度に実施設計、25―26年度に改修・増築、27年度に開校を想定している。
既存施設は、1054の1にある月形中が1976年建設。校舎はRC造、2階、延べ2625m²、屋体がS造、平屋一部2階、延べ750m²の規模だ。神園1の月形小は80年建設。校舎はRC造、3階、延べ3666m²、屋体はS造、平屋一部2階、延べ817m²の規模となっている。
同審議会では、築40年以上が経過する校舎の改修について、耐用年数や今後の維持管理費の増加、利便性などを懸念。財政面で可能なら改築を希望したいという声が多い。改築の場合、概算工事費は26億円程度を試算する。28日に開催予定の会合で「月形中改修・増築」か「月形中改築」のいずれかに答申内容を固める見通しだ。