除雪費追加補正も相次ぐ
2月20日から21日にかけての暴風雪により、根室管内では公住の損傷や生乳の廃棄など大きな影響が出た。想定を超えた降雪により、羅臼町や標津町など複数の自治体が、3月の定例議会で除雪費の追加補正を計画している。
釧路市から標津町までを結ぶ国道272号の一部区間で通行が規制され、通行止めが相次いだ。羅臼町では21日午前、公住緑町団地1階住居部の窓に西側斜面からの雪が流れ込み、住人が避難した。
羅臼町は2021年度当初予算に除雪費8000万円を計上し、1月の臨時会で3800万円を追加していた。7日からの定例会には専決処分した除雪費を諮り、損傷した緑町団地の修理費を盛り込んだ補正予算案を提出する。
標津町は21年度当初予算に除雪費8434万円を計上していたが、想定を上回る降雪量を踏まえ、8日開会の定例会に3800万円を追加する補正予算案を提出する。除雪費の追加補正は、16年の大雪以来となる。
中標津町の21年度当初予算に占める除雪費は1億1000万円で、1月の臨時会で5000万円を補正した。7日に開会する定例会で、除雪費のさらなる補正を提案する。
別海町では、72時間の降雪量が59cmを記録し、統計開始以来2月の最大値を更新。生乳集荷が滞り7㌧の廃棄が発生したほか、畜舎や育成舎などの農業用施設が破損した。町立別海病院の空調機器が雪の吹き込みで損傷し、高波により野付半島ネイチャーセンターの水道管が破裂するなど被害が生じた。
曽根興三別海町長は、除雪費の予算残高が約2700万円あるとした上で、「生活の支障にならないよう万全を期す」としている。