みずほフィナンシャルグループ傘下のみずほ銀行は函館支店を閉鎖し、札幌支店と統合する方針であることが分かった。入居する百貨店の旧棒二森屋店(若松町16の6)が再開発に伴い解体される2023年以降の見通しで、これにより道南地域からメガバンクの店舗が消える。地方の人口減、経済規模の縮小を受けて地銀や信金でも店舗再編が進行中で、地域金融を巡る情勢は厳しくなる一方だ。
国内のメガバンクで札幌以外に支店を持つのは同行のみ。帯広、旭川、釧路に支店を構えている。17年11月に公表した抜本的構造改革では、同3月末から24年度末までの間に130拠点を削減する方針を示した。人工知能などを活用して従業員・店舗数を削減し、経営をスリム化する狙いがある。
地元金融機関でも、経費削減を目的とした拠点の統廃合が進む。北洋銀行は21年4月、函館市内の万代町支店を五稜郭公園支店のビル内に移転。渡島信用金庫は21年1月に北斗市の大野支店を同市内の上磯支店内に移し、函館市川汲町にあった南茅部支店を鹿部支店(鹿部町)に統合した。
函館支店の統合について、みずほ銀行の広報は「個別のコメントは差し控える」と話している。