前年度比6件増の27件
札幌市の2021年度開発行為の許可実績がまとまった。件数は前年度比6件増の27件、総面積は21%増の21万6506m²。面積は自己用が56%減と落ち込んだが、非自己用が宅地造成の活発化などで3倍と大きく伸び、全体としては前年度を上回った。過去10年間の推移を見ると、件数は2番目に多く、面積は4番目に小さかった。
開発行為は、建築や特定工作物の建設で土地の区画形質の変更をする際に許可が必要となる。市は市街化区域が面積1000m²以上、市街化調整区域が規模に関係なく申請を求めている。
21年度の許可のうち、申請者自らが使用する自己用案件は1件減の6件で、面積は56%減の5万4820m²にとどまった。 SJスポーツクラブが南区に建設するサッカー場、クラブハウスなど面積1万9194m²が最大。このほか、メディカルシステムネットワークの社宅(中央区、1万6587m²)があった。
一方、造成後に分譲宅地や物販店舗などへリースされる非自己用は7件増の21件で、面積は16万1685m²に上った。前年度に1件だった店舗関連の許可はなかった。
宅地造成は7件増の21件で475区画、9万4643m²。区画数は252増え、面積は2.4倍となった。
コロナ禍が続いているものの、21年度に入り先行きが見え始めたことや、在宅ワークの増加で住宅需要が高まり、郊外など事業者の開発エリアが拡大したことが要因とみられる。
1万m²超の宅地造成は3件増の4件。積水化学工業が豊平区で52区画、北海道都市開発事業協同組合が北区で48区画、ecoaハウスが西区で91区画、三愛地所が北区で62区画を手掛けている。