函館市は市道東雲広路・臨港道路東雲広路の整備基本計画原案を公表した。市役所前道路に広場などを整備する計画で、概算工事費は13億9279万8000円。2023年度から基本・実施設計に入り、24―26年度に施工する方針だ。
市立地適正化計画に基づく事業。函館駅前や大門地区への居住誘導を図るため、にぎわい創出や魅力向上を目指す。基本計画作成はシン技術コンサルとキタバランドスケープによるグループが担当した。
整備地となる東雲広路は、市道分が函館市役所前から市道中臨港通の交点までの361.5m、臨港道路分が中臨港通から臨港道路湾岸線までの161.6m。幅員は全区間55mとなっている。
市役所側からA、B、Cの3ブロックに分割して整備する。Aブロックは「安らぎと遊びのゾーン」とした。芝生などの緑地帯を配置し、近隣で働く人やイベント時の休憩スペースとして活用を想定。キッチンカー駐車スペースも設ける。
東雲広路の中心に位置するBブロックは「交流と催しのゾーン」。情報発信拠点や事務所、トイレ機能を持つガラス張りで2階建ての建築「ガラスの箱」を配置する。Aブロックと同様にキッチンカー駐車スペースを設け、イベントでの活用を見込む。
Cブロックは「彩りと催しのゾーン」で、噴水や花壇が主体の構成。函館港を背景とした写真撮影ポイントやイベント用の貸し出し広場も確保する。
広場を囲むように整備する道路の幅員は、市道東雲広路側が車道5.75m、歩道4.5mで、臨港道路東雲広路側が車道6.5m、歩道5・5m。歩道はA、Bブロックがインターロッキングブロックを敷設し、Cブロックは既存の再生材活用を基本とする。
概算工事費の内訳はAブロック1億8101万6000円、Bブロック1億7746万3000円、Cブロック3億985万9000円。建築には2億4387万円、道路には4億8059万円を見込んでいる。
維持管理は指定管理制度の導入を視野に入れていて、年間2750万円を試算する。