釧路開建の272号上春別防雪初弾 橋梁下部1基に秋着工へ

2023年06月09日 16時31分

別海町内でルート切り替え 橋梁2基新設

 釧路開建は、別海町上春別地区のルートを付け替える272号上春別防雪で、橋梁2基の新設を計画している。2023年度は初弾工として1基の下部に取り掛かる。秋口の工事着手を目指し、公告の準備を進めている。

 272号は釧路市と中標津町を結ぶ幹線で、大型車両を含め通行量も多いが、冬季は暴風雪による視程障害や吹きだまりが発生しやすい。13年3月には、道路で動けなくなった自動車内で4人が一酸化炭素中毒により死亡。14年12月には多重衝突事故が起き、防雪対策を求める声が高まった。

 別海町、中標津町、標津町一帯は格子状防風林が広がるが、上春別市街と前後区間はその北側に位置している。そこで釧路開建は暴風雪の影響を受けにくい南側へルートを切り替え、通行止めの低減や安全な通行の確保を図ることにした。

 総事業費は70億円。新設区間の延長は9.2km。幅員は中央分離帯1.5mを挟み両側に車道各3.5m、路肩各2.5mの計13.5mを確保し、さらにその外側に7.5mずつ堆雪スペースを設ける。現在はルート確定に向けて調整中だ。

 橋梁は2基計画し、起点側のポンオンネベツ川橋は八千代エンジニヤリングで詳細設計を終えた。橋長44m、幅員13.5m、下部は杭基礎の逆T式橋台2基、上部は鋼単純少数板桁橋となる。

 床丹川をまたぐNo.2橋梁は橋長約40m、幅員13.5m。上部形式は未定だが、下部は杭基礎の逆T式橋台2基を見込む。

 初弾として発注するのはポンオンネベツ川橋の起点側橋台A1。用地買収の必要がない河川敷地内のみで施工が可能なため、先行して整備する。

 同事業は23年度に3億円が配分され、施工計画検討、環境調査などの入札を済ませた。このほか7月にかけて用地測量、地質調査、No.2橋梁予備設計を発注する。工事は橋梁下部1基のみの予定だ。


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