環境影響評価準備書受け
小樽市の迫俊哉市長は13日の臨時記者会見で、双日(本社・東京)が計画する仮称・北海道小樽余市風力発電所の環境影響評価準備書に対し、事業計画を是認できないとの意見を表明した。法的拘束力はないが、事業者は計画の見直しを迫られる可能性がある。
同風力発電所は、市と余市町にまたがる国有林で計画。事業実施区域は約859.3haに及ぶ。単機出力4200kWの風力発電機を最大26基設置し、最大出力10万9200kWを見込む。環境影響評価法の規定に基づき、13日付で鈴木直道知事宛てに反対意見を書面で提出した。
自然環境や低周波音に伴う健康被害、景観などへの影響懸念などから、配慮書の縦覧段階で建設反対の声があった。2021年12月には市に対し、計画の中止と撤回を求める署名が7000筆以上(小樽市民は約3000筆)提出されていた。
迫市長は①生態系への影響②土砂災害への懸念③景観上の影響④自然遊歩道への影響を挙げ「市民の不安払拭や理解、環境保全、景観懸念の解消がされるまでは考えは変わらない」とした。