住宅地拡大に向けての検討も
横田隆一千歳市長は、工業団地の千歳美々ワールドに進出するラピダス(本社・東京)の次世代半導体製造拠点新設に絡み、追随して関連産業が集積するとの見通しから、新たな工業団地候補地の選定や住宅地拡大に向けて具体的な検討を進めると表明した。現場で働く作業員らの宿舎については来春にも市内での受け入れ容量が満杯になると報告した。
22日から始まった第2回定例市議会の代表質問で松倉美加氏(自民党)が質問。ラピダスを巡る将来ビジョン策定などを問われて回答した。
横田市長は2025年の試作ライン稼働に向け「関連産業の立地に期待している。民間活力によるオフィス開発や企業ニーズに対応できる新たな工業団地の候補地選定で具体的な検討を進める」と示した。さらに、研究者や技術者が定住する住環境整備として、住宅地の拡大検討を進める。
建設地では9月から工場の建築が始まり、徐々に工事関係の技術者や技能者が増加する。横田市長は「当面の受け入れ体制は整っているが、来春の上棟後に、市内の受け入れ容量を消化する見込みと聞いている」とし、可能な限り市内のホテルや賃貸マンションで受け入れできるよう不動産やホテルと情報共有を図っているとした。
道外の半導体関連企業約5000社への進出意向アンケートを基に策定する将来ビジョンは、企業ニーズの把握とまちづくりへの影響を分析する内容になると説明した。常に最新動向をつかむ必要があるため、専門的な知見を持つ人材やコンサルタントを活用し、24年度中に策定するとした。