旭川市の近文清掃工場再延命化、年度内に保全計画策定へ

2023年06月27日 16時16分

 旭川市は、近文清掃工場の再延命化に向けた保全計画を2023年度末までに策定する。焼却炉などのプラント設備や躯体の老朽化対策をまとめて、24年度からの4カ年で設計・施工を進める予定。総事業費は62億円を試算するが、保全計画の内容や資材価格の高騰などにより変動する公算が大きい。

現工場設備を再度改修して延命化を図る

 近文町12丁目1128の1にある清掃工場は1996年3月末に完成。工場がS一部RC造、地下1地上4階塔屋2階、延べ8131m²、管理棟がRC造、2階、延べ865m²の規模だ。

 13―16年度には焼却炉など設備の改修工事をして延命化をしている。改修はデザインビルド(DB)方式で荏原環境プラントが担当した。

 本来はごみの減量化に向けて破砕・選別処理施設を増設して現地改築する計画だった。しかし、建設費の高騰などにより計画を見直した。

 破砕・選別処理施設の導入は見送り、焼却炉などプラント設備を改修。現状の2炉の焼却炉を止めないよう、交互に稼働させつつ交換工事を進める。改修により45年度まで使用できるよう延命化を図る。

 22年度はドーコンに現施設の機能診断と長寿命化計画の策定を2カ年の業務期間で発注した。現在は健全度の評価に基づいて、各施設の長寿命化改修の方針をまとめている。

 建物も外壁にクラックが入るなど老朽化が進んでいるため、補修が必要となっている。また、22年8月には煙突内のさびが飛散して炉の稼働を止めた経緯もあるため、改修による対策も検討している。

 国の二酸化炭素排出抑制対策事業等補助を活用する。24年度採択を目指す。整備期間は設計と工事を合わせて24―27年度の4カ年となる見通し。発注方式は検討中だが、プラントを施工できる企業が限られているため、設計施工一括のDB方式を選択する可能性が高い。


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