GNSSでガス導管検査 北ガスなどが開発

2023年07月05日 07時00分

都市ガス事業初の技術

 北海道ガスなどは、高精度な衛星測位システム(GNSS)を用いたガス導管検査管理システムを開発した。検査済み箇所の位置情報を即時に取得し、クラウドを通じてデジタル図面に検査の進捗状況を自動記録。都市ガス業界初の技術で、作業時間削減を実現する。

 導管は定期検査の必要があり、埋まっている箇所の地上部に車輪付きガス検知器を検査員が手押しで移動させて進める。A3判の帳票を携行し、検査した箇所を図面に手書きでマーキング。検査後は関連会社にチェック作業を委託しながらの事務作業を伴う。

 北ガスでは毎年検査する高圧本管が40km、4年ごとに検査する鋼管の中圧・低圧の本支管、供給管が年650kmある。導管図は膨大な枚数で、利用者の合意を得て進める戸別導管も含めて実施するため検査員の負担が重い。そこで2021年度、検査のIoT化に向けた技術開発に着手した。

 GNSSにはNTTドコモの位置補正システムを利用。誤差数cmのため、細かく張り巡らされた導管を高精度に把握可能だ。検査員が受信機付きリュックサックを背負い、クラウド上に位置情報を保存。検知器のハンドルに取り付けたタブレット端末に検査状況がリアルタイムで表示される。異常を確認したら端末で撮影した写真や位置情報を会社へ送り、早急に対応できる。

検査した箇所をクラウドでリアルタイムに共有できる

 報告書を自動生成する機能も搭載し、帰社後に事務作業をする必要がない。システム導入によって全体の作業時間は11%以上削減できると試算。マンホールの位置情報もあり、災害時の対応を含め円滑化できる。

 ガス用配管材料の販売などを手掛ける新和産業(本社・大阪)、北海道地図(同・旭川)も開発に参画。経済産業省の産業保安高度化推進事業費補助金を受けた。デジタル導管図には国土地理院の地図を活用し、半年から1年で作成できる。検査済み導管の自動判定と報告書自動生成を主体に特許申請中。

 実証を経て4月に道央地域で本格導入し、道路用2台、利用者敷地内用7台で運用。24年度に函館、北見を含む全エリアで導入する計画だ。新和産業を通じて他の都市ガス事業者などへ提案し、インフラ業界全体の生産性向上を目指す。
P 検査した箇所をクラウドでリアルタイムに共有できる


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