26年度着工に向け25年度にも一括で事業者選定
羊蹄山麓環境衛生組合(組合長・文字一志倶知安町長)は、汚泥再生処理センターの新築を計画している。し尿や浄化槽汚泥、農業集落排水汚泥を処理する施設。2025年度にも設計・施工一括で事業者を決め、26年度の着工を目指す。
組合は倶知安、ニセコ、真狩、留寿都、喜茂別、京極の6町村で構成。倶知安町比羅夫266の3に施設を置き、し尿と浄化槽汚泥を共同処理している。標準活性汚泥方式で1日当たり75tの処理能力を持つ。
1969年の供用開始で老朽化が進み、熟練の職員がし尿などの性状を都度確認して作業している。このため、新施設を建てて現状に合った機械処理に切り替えるほか、新たに農業集落排水汚泥の受け入れを図る。
下水道が普及している現状を踏まえ、1日当たり40t程度の処理能力を想定。現施設はプラントが分散して作業効率が悪いことから、必要な設備を1つの建物にまとめる考えだ。
処理後の汚泥は堆肥として農家に利用してもらっているが、新施設ではさらに含水率を低下させて使いやすくし、農家以外の住民らへの提供を視野に入れる。
建設に向け、西側隣接地約7000m²を取得済み。23年度は基本計画策定や地質調査、用地測量を一括してドーコンで進めている。
24年度に環境アセスメントの手続きと発注に必要な仕様書を作成し、25年度に事業者を決定する方針。実施設計を経て26―28年度での施工、29年度の供用開始を見込む。