室蘭市が中島スポーツセンターをスケートリンク専用施設として延命整備へ

2016年12月22日 19時22分

 室蘭市は、老朽化が進む中島スポーツセンターについて、総事業費9億5000万円程度を投じて延命化する方針を固めた。夏場のプール利用は廃止し、11―3月までのリンク専用施設として再生する。その一環として、事業費4億2418万円を見込む冷凍圧縮機2基などの更新に先行着手する方針。早ければ年明けに主体、機械、電気などに分けて公告し、議会承認を待って年度内の本契約を目指す。年度明けの着工、リンク開業前の2017年9月完成を目標としている。

 中島スポーツセンターは、中島本町1丁目9の18に位置し、旧新日本製鉄が1972年に建設。規模はS造、平屋、延べ4619m²で、市が06年に譲り受けた。縦28m、横60mのリンクを持ち、夏季はプール、冬季は西胆振地域唯一の屋内スケートリンクとして供用。市内小学校のスケート授業などに使われている。

 だが、築40年以上が経過した施設は老朽化が顕著。特にリンク製氷時に使用する冷凍圧縮機2基は71年製と古く、1基は14年10月の故障で修理不能となった。残る1基も、できた氷をようやく維持できる程度で、今シーズンは分解修理と部品交換を施して何とか対応している。

 本年度に田辺構造設計で進めた耐震診断では、耐震構造指標(Is値)はアリーナで0・34―0・57、管理用通路で0・12―0・19といずれも基準値を下回っていることが判明。建て替えと延命化で検討した結果、設備更新や耐震改修した上でプール機能を廃止し、リンク専用施設として延命化する方針を固めた。

 このうち、環境省の補助金も利用でき、事業費の約半分を占める冷凍圧縮機2基を主とした更新を先行する。冷凍圧縮機のほか高圧受変電設備と電源設備を更新し、床下に新たなパイプを布設するほか、既存の冷凍圧縮機やプールろ過器、プール関係の備品撤去を想定している。

 27日に開かれる市議会臨時会で、これら更新関連の事業費4億2418万円を盛り込んだ補正予算案を提出する予定。可決されれば年明けにも公告する。

 耐震補強や屋根、外壁などの改修については、17年度にあらためて耐震化計画を策定することにしている。


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