北海道開発局と道、札幌市は10日、TKPガーデンシティ札幌駅前で「札幌都心アクセス道路検討会」の2回目会合を開いた。開発局は創成川通の課題について、約4㌔区間に主要渋滞箇所が5カ所存在し、慢性的な渋滞が発生していることなどを踏まえ、何らかの対策が必要だとの認識を示した。
開発局の調査によると、創成川通は、北5条などの主要渋滞箇所が5カ所存在し、さらに主要交差点(北34条、北24条、北18条、北15条、北8条、北5条)を中心に全線で混雑が発生。冬季は路線全体で平均速度が下がり、混雑が慢性化している状態。
特に札幌北インターチェンジ(IC)の交通量が多く、千歳方面出口では年間日数の8割で出口の渋滞が発生し、高速道路本線にも影響が出ている。交通流動を見ると、札幌北ICを出た車両の約49%が都心方面、約34%が北方面、約17%が西方面と半数が都心方面へ流入し、渋滞を引き起こしていることが分かった。
また、右折滞留車両に追突するなど事故危険区間交差点は12カ所存在し、早期解消が喫緊の課題となっている。
開発局はこれらの調査結果を踏まえ、次回会合で地下構造などの対策案や概算費用を示す方針。
道からは都心アクセス道路の整備で、観光面や医療、災害対応など広域的効果が期待されるとの検討結果が示されたほか、札幌市は30年度に予定される北海道新幹線の開業効果を最大限発揮させるため、新幹線ホームとのアクセス強化を求めた。
検討会は昨年12月に設立。構成員は開発局の原俊哉建設部長、道の渡辺直樹建設部長、札幌市の中田雅幸都市計画担当局長の3人。会議は非公開で行われた。
対象区間は創成川通の札幌新道交差点から北3条通交差点までの約4㌔。2015年度に初めて札幌市が調査費を計上し、課題や整備効果を調査。整備形態として高架化、地下化、交差点改良の3案をまとめた。
開発局はこれを受けて17年度予算に7000万円を計上し、計画段階評価を進めるための概略ルート・構造検討を進めている。