ガソリン価格高止まり 道内平均153円 消費・販売者困惑

2018年08月12日 14時00分

 道内ガソリン価格の高止まりが続いている。7月末時点でレギュラーガソリン1㍑当たりの道内平均価格は153円。6月以降、数十銭程度の小幅な価格上昇や下落はあるものの、150円台を保っている。世界的な需給ひっ迫感から、原油相場が堅調に推移しているためだ。稚内や名寄、倶知安では150円台後半の価格も散見される。最需要期のお盆商戦を前に消費者、販売業者とも困惑している。

 資源エネルギー庁の調査によると、7月30日の道内レギュラーガソリンと軽油(135・6円)の平均価格は前週から変動がなかった。

 道内のガソリン価格は5月に高騰し、現在も150円台を付けたまま。世界的な需給ひっ迫感から、原油相場が高値にあるためだ。中東産ドバイ原油の先物市場(9月渡し)は72㌦前後で推移している。

 石油元売りが8月第1週に適用するガソリン卸価格は、全社とも1円の値上げとなった。軽油と灯油も同様の展開。対ドルの為替相場は円高に振れているが、原油相場の値上がりで相殺される格好となり、原油調達コストは上昇した。

150円台の価格看板が目立つ(写真は函館市内)

 度重なる卸価格の上昇から、稚内市内では155円から157円ほどで販売するガソリンスタンドが多い。名寄や士別も155円が中心値。倶知安では156円の価格看板が目立つ。

 販売激戦区の札幌や函館、旭川でも150円台を掲げるガソリンスタンドが多数を占める。ただ、安値量販店を中心に149・8円など一段安で売るケースもあり、市場は利益重視と販売量追求の二極化が強まっている。

 函館市内のガソリンスタンド業者は「150円台だと買い控えする人も多く、お盆のように遠方へ移動する場合は地元ではなく、値段の安い帰省地で給油するお客さんも増えそう」と先行きを心配している。


関連キーワード: エネルギー

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 川崎建設
  • web企画
  • オノデラ

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,365)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,256)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,208)
アルファコート、北見駅前にホテル新築 「JRイン」...
2024年04月16日 (1,124)
藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (799)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。