室蘭開建は3日、室蘭工大の建築社会基盤系学科2年生を招いて、新冠町内で施工する日高自動車道の現場見学会を開いた。学生たちは現場担当者による解説を熱心に聞き、トンネルや橋梁の迫力を間近で体感した。
学生58人と教員2人が参加。鹿島・宮坂建設工業共同体で2016年10月に着工した大狩部トンネルは、21年3月の完成に向け1日当たり約5m掘削。延長2151mの約50%まで掘り進んだ。
学生たちは開建や共同体の職員らから「通常は1カ所の支保工に4mのロックボルトを20本突き刺しているが、山が弱い所では6mを26本打っている」「掘削方向はトータルステーションでレーザー照射して、誤差1―2cmで掘ることができる」といった説明を聞きながら、切り羽付近まで坑内を歩いた。
学生からの「逆側の掘削もあるが、どう掘るのか」という問いには、共同体の職員が「ここでは終点側の橋が完成していないので片方向から。両方から掘ることもある」と解説していた。
今回は女子学生13人が参加。ゼネコンへの就職を目指す伊井渚さんは「時間をかけて掘っていることが分かった。技術の進歩もすごい」と感心。
一行はオリエンタル白石が施工する大狩部橋上部も見学した。