稚内開建が進める稚内港末広地区クルーズ船等対応施設整備において、全3基で構成する連絡橋が完成を迎え、全ての事業が完了した。これにより、大型クルーズ船などの係留ロープを係船柱につなぐ際の作業効率や安全性の向上に大きく貢献することが期待される。
同事業は、稚内港末広地区クルーズ岸壁整備として、老朽化対策と合わせ、最大11万㌧級の大型クルーズ船受け入れや係留時の安全性・効率性向上のために2016年度から係船柱2基や橋台を整備。総事業費には7億円を試算している。
18年度は稚内港ほか1港建設(藤建設)で連絡橋1基を架設したほか、稚内港ほか1港東岸壁改良その他(ササキ)で2・3基目の連絡橋を架設。2・3基目の連絡橋は橋長30・4m、重さ25・6㌧となっている。1基目を18年6月、2・3基目を同11月に架設した後、落橋防止装置や支承工などを施し、1月18日までに付帯工の照明灯も含め完了した。
稚内開建稚内港湾事務所の金子敏志第1工務課長は「連絡橋など施設整備による受け入れ環境強化を、稚内市が取り組むポートセールスに生かしてほしい。施設整備を稚内港の活性化につなげたい」と話している。
稚内港には、18年度に大型客船の「ぱしふぃっくびいなす」と「飛鳥Ⅱ」が寄港しており、19年度もクルーズ船の寄港が予定されている。