北海道ガス(札幌市中央区大通西7丁目3の1、大槻博社長)は、石狩市新港中央に出力2000㌔㍗級の小規模風力発電機1基の新設を計画している。2019年度は基本設計などを進め、20年9月に着工。21年10月ころの運転開始を予定している。風力発電事業のテストケースとして位置付け、手応えによっては今後規模を広げる考えだ。
15日、環境影響評価方法書の縦覧を始めた。石狩LNG基地に隣接する石狩市新港中央4丁目の社有地5万㎡に出力2350㌔㍗の風力発電機1基を新設する計画。電力系統の送電線への接続も協議する。
北ガスは、総合エネルギーサービス事業の展開に向けて基盤を強化している。本業のガス事業と、電力事業、エネルギーマネジメントサービスによる3本柱。電力事業では、天然ガスと再生可能エネルギーのベストミックスを実現する電源調達・整備を重点の一つに置く。
北ガス石狩発電所は、総工費約100億円を投じて新設した高効率ガス発電所。発電容量は7万8000㌔㍗で、18年10月に営業運転を開始した。19年4月は札幌市中央区北4条東6丁目周辺地区で、出力315㌔㍗の46エネルギーセンターを稼働。6月にはグループ本社ビルに併設する北7条東2丁目の札幌発電所(7800㌔㍗2台)の運転開始を予定している。
4月の会見で大槻社長は「将来は再生可能エネルギーの取り合いになる。天然ガスはもちろんだが、再エネの整備や手当ては重要な課題だ」と話していた。