国際オリンピック委員会(IOC)から、2020年東京五輪のマラソン、競歩を札幌開催に変更する計画が示されたことを受け、札幌市内のホテル運営者の動きが慌ただしくなってきた。一部の宿泊施設では、五輪組織委員会から空室確認の問い合わせがあったり、個人客からは五輪開催期間にインターネット予約が急増。世界中から観客が集まることから、受け入れ態勢を考える運営者が出ている。
JR札幌駅より徒歩5分圏内に立地する京王プラザホテル札幌。IOCからのマラソン・競歩の会場変更案の発表があった翌17日に、五輪オフィシャルパートナーのJTBを通して、組織委員会からまとまった予約の問い合わせが来たという。
京王プラザホテル札幌の担当者は「まだ問い合わせの段階で、予約が入ったわけではない」と話すが、札幌開催の検討が着実に進んでいることの表れとみられる。
東京五輪のマラソンと競歩は男女合わせて7月31日、8月2、7、9日で日程が組まれている。一連の動きに併せて、ネット予約が急増しているホテルも出てきた。インバウンド向け滞在型ホテルのランドーレジデンシャルホテル札幌スイーツでは、17日から予約の動きが始まり、「早くも空室が少なくなってきた」(運営会社のサティスフィル担当者)と五輪効果を実感した。
北海道建設新聞の2019年10月21日付2面から抜粋。