試験研究が奏功 後輩の学習環境支援にも
帯広工高環境土木科の3年生32人が、2019年度2級土木施工管理技術検定学科試験で合格を果たした。19年度から課題研究として試験研究班を立ち上げ、7人の生徒が過去問の傾向分析や予想問題作成に取り組んだ。その成果もあり、合格率は全国が56.6%のところ、同高では84.2%に達している。
同科の3年生は課題研究として5つの研究班から興味のあるものに所属。流木の腐朽処理やUAV測量など地域業者とも協力した研究や取り組みを進め、生徒の進路選択にも影響を与えている。
試験研究班の目的は、卒業後に働きながら他の資格を取る際にも役立つ勉強方法を学び、今後受験する後輩の学習環境を整えること。7人の班員は約20年分の過去問をパソコンに打ち込んで出題傾向を分析し、予想問題の作成や受験生へのアドバイスに活用した。
試験は昨年10月27日に釧路市内で実施。緊張した生徒も多かったが、万全の準備もあって力を出し切れたという。
合格した研究班の朝倉聖也さんは「先生方は忙しい中、補習や朝学習に付き合ってくれた」と感謝。卒業後は萩原建設工業(本社・帯広)に入社予定で「不慣れなことも多いだろうが勉強の経験を生かし、将来は皆に喜ばれる大きな構造物を造りたい」と夢を語った。
指導した本多和也教諭は「みんなよく目標を達成してくれた。今後、社会人になって1級など他の資格に挑戦する際も今回の経験が生きるはず」と話している。(帯広)
(北海道建設新聞2020年1月31日付11面より)