オリエンタル警備(本社・札幌)は、最近のマスク不足に対し「マスクインナーサラットⅡ」を提案している。マスクの内側に入れて使う特殊シートで、洗えば10回ほど連続使用できる。セラミックを配合しているため、臭いや汚れが気になりにくい。市販の使い捨てマスクやガーゼマスクをすぐに捨てなくて済むことから、マスクの確保に悩む事業所や現場などで広く使ってもらいたい考えだ。
ポリエステルとポリウレタンでできたマスク用のインナーシート。防護盾やヘルメット用インナーを手掛けるナンワ(本社・富山県高岡市)の製品。大手繊維メーカーや接着剤メーカーの材料を使った国産品で、セラミックパウダーの配合によって高い消臭効果を誇る。
消臭性能は富山県工業技術センターで検証済み。アンモニア濃度は減少率97.8%、刺激的な臭いを示す酢酸濃度は92%、魚の生臭さを表すトリメチルアミン濃度は93.8%と最高水準の消臭性を確認している。
市販マスクの内側にセットして使う。長時間着用しても臭いが気になりにくく、口周りを衛生的に保てる。眼鏡の曇り止め効果が期待できるほか、フィルター効果によってマスク内が半ウェット状態になることから、息苦しさも解消する。
汚れ具合に合わせてせっけんや中性洗剤を使えば、10回ほど洗っても効果を持続して使うことができる。女性の場合、ファンデーションや口紅が付いてもインナーのみを洗い直せば良いため、貴重なマスクをすぐに捨てないで済む。
オリエンタル警備では、2009年に起きた新型インフルエンザの世界的流行をきっかけに、マスクインナーサラットⅡを扱うようになった。現在は問屋として安全資機材を扱う企業向けに卸したり、事業者に対し販売店を紹介している。
価格はオープン。市場価格の参考として、楽天市場で販売する大丸電機工業(本社・札幌)は2枚入り1セット550円、5セット2200円(税込み、送料無料)となっている。
このほかオリエンタル警備では、消毒用の次亜塩素酸水「CELA(セラ)20㍑」や、銀とゼオライトを配合した高機能マスク「新ビタミンC配合マスクSKY(スカイ)」などを扱っている。
石沢恵吾社長は「マスクインナーサラットⅡは10回以上使えるため経済的。臭いや汚れも気にならず、安心して衛生的に仕事ができる。マスクの品不足で悩む人が多い中、貴重な使い捨てマスクやガーゼマスクをすぐに捨てなくて済むことから、ぜひ活用してほしい」と話している。
(北海道建設新聞2020年3月31日付3面より)