エンパイアーと北海リースキンが展開
ホームクリーニングのエンパイアー(本社・札幌)と玄関マットなどのリースを手掛ける北海リースキン(同)はユニホームのレンタル事業を展開している。作業服のクリーニングを外部委託すれば常にきれいな状態で仕事ができ、クリーニング代金の手当や自社のクリーニング設備が不要。新型コロナウイルス感染拡大などを受け、清潔な環境が求められる中、関心を集めている。
エンパイアーは、1993年からユニホームのレンタル事業を開始。ユニホームの選定からテスト洗い、クリーニングの定期集配、補修、保管までサポートする。
これまでの大口の契約先としては鉄鋼会社の事務員や汚れやすい現場作業員合わせて800人分の衣類などを一括管理。会社イメージに合わせたデザインの提案や特別な体形でも着用できるユニホームの製作など柔軟に対応する。
通常の工場とISO22000を取得している食品取り扱い施設向け工場を併設。衛生管理を徹底する。家庭で落とすことが難しい印刷所のインクの染みや工場の油汚れなどのドライクリーニングが可能。足元のほつれなどは自社で修繕する。クリーニングの入出荷時は衣類にバーコードを付けて把握して紛失などを防ぐ。
近年は運送会社の利用が増えているという。オリジナルの作業服は3カ月で製作できる。オプションで名札や反射板の縫い付けが可能だ。
全道で展開。最低利用枚数や期間は設けていない。週1―3回の定期集配に対応する。
桧田正博常務取締役は「108年間で培ったクリーニング技術に自信がある」と話す。
北海リースキンは、作業着に加えて玄関マットなど周辺の衛生用品をトータルで提案。清潔で快適な空間を提供する。例えば玄関マットで靴に付いた汚れを効率的に落とすことで作業服がほこりや泥などで汚れにくくなる。
主に食品工場やクリニックのクリーニングを請け負う。白衣などはQRコードで一括管理する。
クリーニング工場は汚染作業区域・準清潔作業区域・清潔作業区域に分けて衛生管理する。定期的に各工程でブドウ球菌などの菌検査を実施。金属探知機での貴重品検査も可能だ。区域間は一方通行にして納品する服の汚染を防ぐ。
ISO9001を取得して契約更新時のデザイン一新などに柔軟に対応する。3年ごとに作業服の維持管理コストの見直しを提案。従業員数など状況に合ったプランを目指す。
レンタル・クリーニング代込みで枚数制限がなく料金が一定の「固定額契約」とレンタル代とクリーニング代が分割の「レンタル&クリーニング契約」から選択。集配回数を設定できる。契約期間は作業着の耐久年数とコストを考慮して3年から提案する。
井元誉明社長は「取引のあるクリーニング店と連携して幅広い業種にサービスを提供したい」と話している。
(北海道建設新聞2020年7月6日付3面より)