大樹町と北海道航空宇宙企画株式会社(HAP)は21日、札幌市内でロケット射場の運営管理会社「SPACE COTAN」の設立を発表した。社長兼CEOに就任した小田切義憲氏は「射場ビジネスだけに特化せず、宇宙港と宇宙産業を核とした、宇宙産業都市の拡大を図りたい」と展望を語った。
民間宇宙港の北海道スペースポート(HOSPO)構想が実行フェーズに進むことから、管理運営を主業務とする新会社を設立。大樹町内に本社を置き、計画の実現に向けた認可手続き、射場の設計、完成後の管理運営、人工衛星の打ち上げ支援なども担う。大樹町のほか、川田工業(本社・帯広)、エアウォーター北海道(同・札幌)、帯広信金、インターステラテクノロジズなど道内6企業が出資する。
社長兼CEOの小田切氏は全日本空輸(ANA)出身で、エアアジア・ジャパン社長などを歴任。小田切社長は「空港業界に例えると、当社は空港管理会社で、所属していたANAは航空会社。ユーザーの気持ちは理解できると自負しており、地域と一枚岩になって開発を進めたい」と意気込んだ。
大樹町の酒森正人町長は「町の長年の夢がこれから本格稼働する。新会社や支えてくれた皆さまとのスタートを心強く思う」と話し、鈴木直道知事は「本道、アジアの宇宙ビジネス創出の拠点を目指し、今後もオール北海道で取り組みを」とコメントを寄せた。
(北海道建設新聞2021年4月23日付4面より)
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