建設業の担い手確保へ
全国建設青年会議の第26回全国大会が3日、東京都内の明治記念館で開かれた。北海道建青会(萩原一宏会長)が9年ぶりに主管。参加者は新型コロナ対策で各ブロック役員と来賓の99人に絞り、約100人がユーチューブの生配信を視聴した。講演やパネルディスカッションを通して、担い手確保に向けた建設産業の在り方を探った。
大会テーマは「#進化と共創―『やりがい』『楽しさ』『喜び』を実感できる建設業に―」。道建青会の主管は2012年の札幌開催以来3回目で、今回は帯広二建会が大会運営を担った。
あいさつで大会長の萩原会長は「現場で働く人がやりがいを感じると、楽しさと喜び、次のやりがいという好循環を生む。容易に実現できないが、魅力ある建設業の創造こそ、地域の元気をもたらすだろう」と述べた。
国土交通省の吉岡幹夫技監が特別講演。賢く安全で持続可能なインフラ整備に向けてDX(デジタル・トランスフォーメーション)推進を強調し、「インフラは国土を支える貴重な財産だ。ぜひ次代に引き継いでほしい」と呼び掛けた。
続く基調講演で、建設ディレクター協会の新井恭子理事長が働き続けたくなる会社に必要なもの、全日本建設技術協会の大石久和会長がインフラ整備の世界的潮流と経済成長をテーマにそれぞれ持論を展開した。
パネルディスカッションでは「今改めて考える、建設業の魅力とは」を主題に、若者への情報発信や担い手確保に向けた建設産業のあるべき姿を模索した。
最後に藤原将智実行委員長が大会宣言。①頻発、激甚化する自然災害から地域を守る存在としての役割を果たす②地域の雇用を支え、コロナ禍で疲弊する経済の立て直しと地方創生に取り組む③建設産業のやりがい、楽しさ、喜びを実感できるよう効果的なPRと建設産業の在り方を深く議論する―の3点を掲げた。