一般会計は4.5%増の1兆1645億円
札幌市は7日、2022年度一般会計の予算要求概要を発表した。要求総額は21年度当初比4.5%増となる1兆1645億円。ポストコロナを見据えた新たな成長推進枠に55事業で1252億円、事業の柔軟な見直しなど追加補強枠に30事業で39億円、コロナ禍を踏まえた事業の再構築を推進するリビルド枠に約6億円を積み上げた。
新規は駒岡清掃工場解体の基礎調査や市強靱化計画改定など41事業。継続では水素エネルギー利活用モデル街区整備やコンサート対応の札幌ドーム改修、美香保体育館と発寒清掃工場の更新基本構想などを盛り込んだ。
各部局からの予算要求をまとめた。22年1月中旬の市長査定を経て、2月上旬に予算案を発表する予定だ。
■主な新規事業
新規は41事業を盛り込んだ。主なものでは、環境局が駒岡清掃工場解体の基礎調査に6400万円のほか、旧車両管理事務所解体の土壌調査や西清掃事務所移転設計など清掃事務所更新に4200万円を要求。市有施設のゼロエネルギー化実証事業に600万円、RE100モデル等再エネ電力利用促進に2900万円などを計上した。
このほか、まちづくり政策局が市強靱化計画改定や保健福祉局が老人福祉施設等長寿命化補助金、経済観光局は高度ITエンジニア人材確保支援、次期観光まちづくりプラン策定検討などを新規で挙げた。
■主要建設事業
建設局は、道路改良費が改良5路線、電線地中化4路線、生活道路等整備に73億144万円、街路改良が屯田茨戸通など14路線、電線地中化で環状通など10路線に81億1069万円を積み上げた。
道路橋梁整備は湖水大橋など耐震補強7橋、駒岡橋など長寿命化45橋に42億5400万円、北24条桜大橋新設に1億3984万円をみている。道路除雪に172億818万円、交安施設に31億6773万円、公園は造成1カ所に3億7500万円、段差解消など安全・安心な公園再整備に21億1200万円を措置した。
下水道河川局は雁来川など7河川の整備に17億2636万円。都市局は保全推進に55億72万円、市住の改修に42億6870万円、建て替えで二十四軒団地など4団地に15億1089万円を要求する。
スポーツ局は札幌ドームの活用促進に11億3700万円を計上し、多様なコンサートに対応するため改修する。美香保体育館更新の基本構想策定などに1000万円を措置した。冬季五輪・パラリンピック関連では招致費に1億9500万円、開催概要計画更新や冬季版ハイパフォーマンススポーツセンター誘致など施設計画調査に2億3300万円を充てた。
保健福祉局は仮称・動物愛護センター整備の着工費など9億2115万円を措置。環境局は水素エネルギー利活用でモデル街区整備に21億5500万円、発寒清掃工場更新の基本構想策定に2200万円、仮称・北部事業予定地基盤整備に5億4000万円を求めている。
教育委員会の学校整備は改築に73億3300万円、学校基本設計に仮称・真駒内地区義務教育学校など3校で1億5100万円を要求。このほか、学校改修に65億4700万円、リニューアル改修に36億5100万円を求める。
まちづくり政策局は札幌駅交流拠点まちづくり推進に13億5100万円を計上。民間補助は北8西1地区に35億4900万円、南2西3南西地区に23億400万円を要求した。
(北海道建設新聞2021年12月8日付10面より)
北海道建設新聞2021年12月8日付10面には、各部局の要求額と枠ごとの内訳、前年度比をまとめた表を掲載しています。閲覧は新聞本紙をご覧ください。