役所機能一部導入も
留萌市は、3月31日に営業を終えたJR留萌駅跡地で計画している複合施設新設について、2027年度の着工を目指している。市役所の一部機能を盛り込むほか、イベント開催、防災拠点といった多様な使い方を想定。隣接する道の駅「るもい」(船場公園)との連動も視野に駅周辺エリアのにぎわい再生を図る。
26日の市議会第1常任委員会で報告された。
駅跡地の再整備に向けては21年度、市の諮問機関として市民や有識者らで構成する公共施設整備検討会議が議論を重ねた。市民が気軽に集える自由度の高い施設、バス待合所の設置や図書館機能の併設、道の駅との往来環境改善、市役所の窓口機能を設けるなどの意見を集約し、中西俊司市長に答申書を提出した。
23年度は、答申書を基に庁内で会議を進めるほか、導入機能、概算事業費や施設規模の検討、基本構想の策定に向けて動く。廃線した留萌―石狩沼田間(35.7km)の鉄道施設撤去調査にも乗り出す。
鉄道用地の譲渡は国の認可を得た後、12月に土地、24年度に建物の契約を結ぶスケジュールを描いている。
25年度には駅周辺設備の撤去に着手し、新施設の整備に向けた基本設計も進める意向。整備には国の緊急防災・減災事業債の活用を想定しているが、事業期間が同年度までのため、延長要望にも取り組む考えだ。
26年度に敷地造成や実施設計に取り組み、27年度の着工に備える。