プリンスホテル(本社・東京)が、七飯町で運営する函館大沼プリンスホテルを大規模改装する。2015年度末に予定される北海道新幹線の開業でより多くの観光客の利用が見込まれることから、約4億円を投じて客室やレストラン、宴会場など主要な施設を一新する。
三井デザインテック(本社・東京)に依頼し、このほど工事を始めた。4月18日のリニューアルオープンを予定している。同時期に、神奈川県箱根で運営するホテルも大規模改装する。
七飯町西大沼温泉にある函館大沼プリンスホテルはSRC造、地下1地上4階、延べ約1万7000m²の規模で1990年7月に竣工。全292室のほか、コテージ39棟、西洋料理レストラン、ラウンジバー、宴会ホール、温泉露天風呂などを備えている。
今回の改装では、エントランスやロビー、全客室、宴会場(プリンスホール)、レストランなどを一新。客室には米国・シモンズ社製のベッドを導入する。コテージは6月中旬をめどに修繕。駒ケ岳など周囲に広がる自然をより身近に感じられる施設づくりを目指す。
15年度末に予定される北海道新幹線の開業で函館と東京が約4時間で結ばれ、首都圏や東北地方からのアクセスが飛躍的に向上することから改装を決めた。新函館北斗駅からホテルまでは車で約15分ほどの距離にある。
同社の担当者は「インバウンド(訪日外国人)やシニア世代がより多く訪れると思っている。改装を通じてこれらの人たちの需要により対応できるようにしたい」と話している。