釧路建管は別保川釧路町広域河川改修で、地形調査測量と河道計画設計を5月22日に指名し、6月10日に入札する。豪雨などに備える浸水対策として、別保川のほか支流の2河川を含む河道掘削8・1㌔と護岸11・4㌔、橋梁1橋、樋門改築などを20年かけて施す計画。総事業費は48億円を見込んでいる。2015年度に実施する測量設計では、早期着工へ向けて工事箇所などを選定する。
別保川流域では、13年9月16―17日の台風18号に伴う大雨により、流入する町管理河川や小規模水路から水があふれた。同川の水位も上昇して氾濫し、釧路町役場を含む別保地区を中心に床下浸水85戸、床上浸水84戸の被害をもたらした。
それ以前にも大雨時に流域での浸水被害や国道44号、JR根室本線での冠水被害などが発生していることから、同建管が町や国、JR北海道など関係機関と協議を進め、15年度に事業化した。
整備対象は、別保川が釧路川との合流点から上流5・9㌔、サンタクンベ川が別保川との合流点(別保川起点から5・5㌔地点)から上流1・2㌔、オビラシケ川が別保川との合流点(別保川から5・7㌔地点)から上流1㌔の区間。
延長8・1㌔の河道掘削で河積を拡大して流下能力を向上させるほか、護岸を11・4㌔にわたり施す。区間内にある27カ所の手動式樋門は、背後の地盤や住宅の張り付き具合を考慮して優先順位を決め、可能な限り自動化に向けた改築をする。また、道路橋1基を整備する計画だ。
15年度事業費は3000万円。別保川の地形調査測量は年内、河道計画設計は年度内にそれぞれ終え、16年度以降の早期着工へ向けて工事箇所などの選定をする。