北海道財務局は11日、2015年7―9月期の法人企業景気予測調査結果を発表した。全産業の景況感を表すBSIは前期を9.3ポイント上回る6・4で、14年7―9月期以来4期ぶりのプラス水準となった。外国人観光客の増加や、公共工事発注の本格化が下支えした。
資本金1000万円以上の道内企業578社を対象に8月15日時点の状況を調査し、89.6%に当たる518社が回答した。来期は全産業でマイナス1・2と悪化を見込んでいる。
業種別のBSIは、製造業が前期比5.5ポイント上昇の5・5、非製造業が10.2ポイント上昇の6・6でいずれもプラス水準となった。
製造業については、北米向けが好調な自動車・同付属品のほか、生産用機械器具で北海道新幹線開業に伴う受注の増加がみられた。非製造業では、新規出店や新商品発売を背景に小売が好調さを維持した。建設業も、公共工事発注の本格化を受けBSIのマイナス幅が前期から縮小した。
併せて実施した従業員数に関する調査では、人手が足りていないとする企業の割合が、足りているとする企業の割合を上回り、過不足感を表すBSIは全産業で不足超の24・6となった。9月末としては調査開始以来最も高く、同局では「規模の小さい企業ほど不足感が強い傾向にある」(経済調査課)としている。