国立病院機構北海道がんセンター(札幌市白石区菊水4条2丁目3の54、近藤啓史院長)は27日、北海道がんセンター全面建て替えの安全祈願祭を札幌市白石区菊水3条2丁目9の1の現地で行い、工事の無事完成を願った。
現施設は延べ3万5614m²の規模で、520の一般病床を有する。道内のがん基幹施設として位置付けられ、がん分野における診療、研究、教育研修、情報発信で先端の役割を担っているが、築後30年以上が経過し、駐車場も手狭なことから建て替えを決めた。
新施設は地下1地上8階建ての本館と4階建ての別館で構成。3階に設置する上空通路で両棟を結ぶ。構造はS造。延べ面積は全体で3万6639m²。
医療機能は本館に集中させ、一般病室400床、緩和ケア病室26床、ICU病室4床、手術室8室を設ける。別館は事務所などが入る管理棟として使用する考え。工期は16カ月をみており、18年6月の完成を目標とする。
基本・実施設計と工事監理は石本建築が担当。主体は竹中工務店・田中組共同体、電気はきんでん・ダイダン共同体、機械は朝日工業社が進める。
神事には関係者約45人が出席。神主の祝詞奏上に続き、石本建築の長尾昌高社長がカマ、近藤院長がクワ、竹中工務店の相模友行常務がスキを入れ、玉串をささげて安全を祈願した。
近藤院長は「来年、がんセンターとして展開してから50周年を迎える。安全に道民のための素晴らしい病院をつくっていきたい」と話した。