札幌市下水道河川局は、今後増加する老朽管改築への対応力を強化するため、パイプインパイプ(PIP)工法による工事を、30日に制限付き一般競争入札で公告する。2018年度以降も条件に適合し、コストが見合う現場があれば導入していく計画だ。
同工法は、既設管内に新たな管路を設置する老朽管の更新方法。管更生工法のうち、さや管工法に属するが、一般的な管更生工事のように特殊な機材や技術を必要とせず、施工業者が限定されないというメリットがある。
今回は、宮の森2条5丁目ほか下水道新設の現場で実施。管径300㍉の既設管内部に250㍉の新たな管を、延長70mと58mの計2本布設する。9月12日に開札し、同26日着工を予定。工期には150日間を見込む。
下水道B等級の市内業者で、過去15年間に管更生または開削の実績があることが参加要件。それぞれ中央部のマンホールを撤去し、そこから延長1mのSUSカラー付き推進用塩化ビニール管を挿入し、つなぎ合わせながら延伸していく。
同局は15―16年度、同工法の検討改良に取り組んだ。17年度の対象工事はこの1本のみの予定だが、18年度以降は、整備前より管径が細くなり流量が減少するという工法の特性が適合する現場があれば、導入を推進することにしている。