No Maps2017が、5日から15日まで札幌市内で、開催される。昨年プレ開催したが、本開催はことしが初めて。先端テクノロジーを積極的に生かして、札幌・北海道を社会実験・社会実装の聖地にすることを目指す
▼実行委員長を務めるクリプトン・フューチャー・メディア代表取締役の伊藤博之氏は、民間企業、自治体、教育研究者が一堂に会し効率的な運営ができるオール北海道体制の利点を強調する。多くの市民が日常生活で使っている札幌駅前から大通までの地下広場「チ・カ・ホ」を展示スペースとして利用し、VRの体験イベント「没入祭」など多彩な体験型コンテンツが用意される
▼札幌駅直結ACU―Aをメイン会場に開かれるビジネスセッションも充実している。第3のIT革命と呼ばれ、社会の仕組みを変えるブロックチェーン、空の産業革命と注目されるドローン、身近になってきた宇宙ビジネスなど、魅力的なテーマが並んでいる。その中でも、人工知能関連の企画が目立つ。11日開催の「農業、漁業、産業、観光、そしてAI~IoT、ビッグデータを利用した北海道からの人工知能の取り組みへ~」は農業、観光など、膨大なデータの宝庫である北海道の可能性を示す
▼テクノロジーが急速に社会全体を変えていく前例のない時代を迎えている。人工知能を中心とする多様なテクノロジーの生態系が産業革命を上回る劇的な変化をもたらすだろう。No Mapsのキャッチフレーズは「まちに、未来を、インストール。」。会場に足を運び、一足早く未来に触れたい。