冬近し

2017年10月19日 07時00分

 きのうの朝、札幌市内を歩いていて、時折雨に白い物が混じるのを見た。みぞれである。「雪まじり雨は首から骨に入る」横坂けんじ。まだ心身とも慣れていないからか、寒さが身にこたえる

 ▼10月も半ばを過ぎ急に冷え込みの度が増してきた。ストーブの点火が朝一番の日課になると、冬も間近である。紅葉で彩られた今頃の秋の山を表す言葉に「山装う」があるが、北海道ではもうすぐその装いは真っ白に変わる。山が装うなら人も装わないわけにはいかない。先日、いよいよ着る物に不便を来し、重い腰を上げてたんすの奥から冬物を引っ張り出した。事前の準備を怠り切羽詰まるまで動かないのは悪い癖だが、そんな人も案外多いのでないか

 ▼街が装いを白く変えると頼りになるのが道路の除排雪である。急ごしらえでもしのげる服装と違い、こちらはしっかりした準備が欠かせない。人々の命と生活が懸かっている。備えは着々と進んでいるようだ。本紙にも除排雪の出陣式や安全大会の記事が出始めた。気になるのは冬将軍がいつおいでになるかである。初冠雪の状況が一つの目安となろう。札幌管区気象台のまとめによると道内は旭岳で平年より5日遅かったものの、利尻山で4日、斜里岳で8日、手稲山と雌阿寒岳で11日早かった

 ▼どうやらことしの将軍はややせっかちなようだ。歓迎はできないが早く来るのは致し方ない。ただ、暴れ回るのは迷惑である。近年は毎年のようにゲリラ豪雪がどこかの地域を襲い、想定外の被害をもたらす。装いを変えるのはいいが、壊すのはご遠慮願いたい。


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