新語・流行語大賞

2017年11月13日 09時27分

 もうそんな時季か―、と気付かせてくれる季節の便りがある。暑中見舞いや年賀状だけでなく、虫の声や旬の野菜、果物もその一つに数えられよう

 ▼「街をゆき子供の傍を通る時蜜柑の香せり冬がまた来る」木下利玄。ミカンは鮮やかな色と爽やかな香気で冬の訪れを知らせてくれる。今ではこれも年の瀬がすぐそこまで来ていることを思い出させてくれる便りの一つだろう。「ユーキャン新語・流行語大賞」である。ことしも30のノミネート語が決まった。忘れているもの、はなから知らないものもあるが、ざっと見て特徴があるとすれば政治絡みが多いことだろう。「忖度(そんたく)」から始まり「働き方改革」「共謀罪」と12ある

 ▼確かに、トランプ米大統領就任、相次ぐ北朝鮮の挑発、森友・加計問題による国会停滞、急な衆院選、野党再編と波乱の年だった。中でも「フェイクニュース」「Jアラート」はことしを切り取るにふさわしい。まあ、「ちーがーうーだーろー!」を挙げるのは違うと思うが。ほっとするのは将棋界からの「ひふみん」と「藤井フィーバー」か。劇的な新旧交代はもちろん、加藤一二三九段と藤井聡太四段の個性的な人柄に多くの人が魅了された。二人なら「インスタ映え」もしそうだ。日本人で初めて100m10秒の壁を破った桐生祥秀選手の「9・98」も印象深い

 ▼昨年の大賞はプロ野球広島の快進撃を例えた「神ってる」だったが、さてことしは。と、あらためて眺めると案外これぞという候補が見当たらない。どうやら「空前絶後の」豊作とはいかなかったようだ。


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