学校法人天使学園(札幌市東区北13条東3丁目1の30、近藤潤子理事長)は、デザインビルド方式でプロポーザルを求めていた天使大学キャンパス再整備について、清水建設・山下ピーエムコンサルタンツ企業体を優先契約候補事業者に決めた。約1年をかけて再整備のマスタープラン策定や設計を進め、新校舎には2018年12月の着工を予定する。今月末にキックオフミーティングを開き、プロジェクトを始動させる。
看護師や保健師、助産師、管理栄養士などを養成する同大は、1947年に札幌天使女子厚生専門学校として誕生。女子短大化を経て2000年には共学の4年制学士課程に改組している。
ことしで創立70周年を迎え、20年には4年制大学移行20周年を控える中、教育内容の充実や同大の魅力をさらに高めるため、キャンパス再整備に取り組む。
現在、約1万400m²の同大敷地内には1―8号館の校舎と屋体の全9棟(延べ約1万4100m²)が立つ。整備は新棟(学内素案では5、6階建て、延べ約5000―5500m²)を建設する1期工事と、既存校舎を改修する2期工事の2段階で進め、21年3月末までの全体完成を見込む。
プロポーザルは解体などを含め予算23億円(税込み)を上限に9月下旬に公告。応募登録、説明会などを経て11月8日に提案内容のヒアリングを行い、同16日の理事会で決定した。
プロポには3企業体が応募。同大では「先端技術を打ち出したり、地域における天使大の存在をよく理解した、自分たちの想像を超えるアイデアが集まった」と話す。
その上で「カトリック精神を大切にする」「看護と栄養の専門職業人養成大学としての使命を堅持する」といった、学内でまとめたキャンパスの在り方を一番具体的に提案したのが清水・山下企業体だった。
今後、12月をめどに設計の契約を締結。約1年かけて設計作業などを進め、並行して18年9月ごろから既存校舎を解体し、同12月の新棟着工を予定している。新棟は4年制移行20周年に合わせ、20年3月の完成を目指している。