紋別市は、移転建て替えを計画している幼児療育センターについて、2018年6月中旬に、建築主体、電気設備、機械設備の3分割で指名競争入札を実施する予定だ。入札後の同月中に着工する見通しで、19年3月までの完成を目指している。規模はW造、平屋、延べ640m²程度。総事業費は積算中だが、建物の規模から3億円ほどと想定される。同センター建て替えは、旧広域紋別病院跡地利用構想の初弾工事となる。
現在、花園町5丁目にある同センターには、紋別、滝上、興部、雄武、西興部の5市町村に在住する2歳から小学校6年生までの発達障害や自閉症などの症状を持つ子ども75人が通っている。子どもたちは放課後などの時間を利用して、同センターで生活についての指導や訓練を受けている。
築35年以上を経過し、老朽化しているほか、駐車場も手狭で、保護者らが送り迎えする時間帯になると車の行き交いに苦労するのが現状という。
新センターの基本・実施設計は日本工房が担当。子どもたちを個別に指導する部屋や、IQや聴力の検査室、体育スペースなどを設けるほか、さらに多くの子どもを受け入れる体制を整えるため、集団用の指導室も設ける。現在は基本設計を終え、実施設計に移る段階で、設計は18年3月に完了する見込み。
建設地は緑町5丁目31の14で、旧広域紋別病院跡地を利用する。敷地面積は約2000m²で、施設のほかに25台分の駐車場も整備し、送り迎え時などの現状の問題を解決したい考え。
同センターの管理者を務める市保健福祉部の豊田雅晴参事は「施設の使い勝手が良くなるため、子どもたちは今より充実した療育を受けることができるのでは」と期待する。現センターの解体などについては18年度以降に検討を進める。