遠軽町が、2018年度から3カ年を予定していた仮称えんがる町民センター建設の工期を、19年度夏ごろから20年度末までの2カ年に変更したことが明らかになった。工事費の一部に国土交通省の都市再生整備計画事業による補助金などを利用したい考えがあり、その交付時期などに合わせた変更。19年度当初予算に建設費を盛り込み、同年度初めに発注する予定で、発注方法は検討中。地域住民らとの協議で、規模も当初より膨らみ、配置施設も詳細を詰めている。当初通り21年夏ごろのオープンを目指しており、建設費は約35億円を見込んでいる。
建設地はJR遠軽駅付近の町中心地である岩見通南1丁目。申請を予定する国交省の都市再生整備計画事業には、同センター建設地周辺の道路・駐車場の整備や、空き家利用などのソフト面の整備も盛り込み、中心地の活性化に向けた事業として申請する予定。採択された場合、補助額の一部を建設費に充てる考えで、12月から町の若手職員によるプロジェクトチームを設置して事業内容の検討を進める。
また、環境保全の面から地下水の熱を利用したヒートポンプの導入も予定しており、環境省の再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業の補助も申請する予定だ。
同センターは、老朽化が進む町の福祉センターの後継施設として計画されており、福祉センターの設備のほか、音楽ホールなども設置する。現在は、住民の意見を反映させるため、町内関係団体の代表や学識経験者らで構成する建設検討協議会が施設概要や運用方法について検討を重ねている。設計は基本・実施ともに石本建築事務所・日本都市設計共同体が担当しており、18年内に設計を終える見通し。
検討の中で、建物の規模がRC一部S造、2階、延べ5500m²からRC一部S造、地下1地上3階、延べ6000m²以上に変更となった。1階は音楽ホールをはじめとした音楽関連施設のほか、遠軽商工会議所の事務所を設け、2階に福祉センターの設備を設置する。地下1階には機械室を置き、新たに加わった3階は全面フロアではなく、1階の音楽用大ホールの照明関係の部屋を3階部分として設ける予定となっている。