積雪期のバス運行検証 開発局が自動運転実験開始

2017年12月11日 19時14分

 北海道開発局は11日、大樹町内でバスを使った自動運転サービスの実証実験を開始した。積雪期での実証実験は道内初となる。17日まで運転手が監視しながら自動で加速や操舵(そうだ)を制御するレベル2の実験を中心に行う。14日にはドライバーが運転席にいない状態で走行するレベル4の実験も予定している。関係者は最新技術による地域活性化に期待を寄せている。

運転手がハンドルに触れずに走行

試乗では運転手がハンドルに触れずに走行する様子が見られた

 実験は、交通弱者の足の確保、農産品や加工品の配送、観光周遊への効果に加え、積雪時におけるGPS受信感度や走行の安全性を調べ、積雪寒冷地での実現可能性を検証する。

 ルートは7・6㌔で、道の駅「コスモール大樹」を拠点に町役場や日方団地、町立国民健康保険病院などを経由して一周する。14日に行うレベル4の運行は、町道大樹20号線500m区間を走行するもの。うち100m区間は自己位置の推定に使われる磁気マーカーを埋設し、積雪時での精度を調べGPSとの差を検証する。

 10日の開始式では、酒森正人大樹町長が「宇宙からの(衛星)測位情報によって安全に運行できる技術が開発され自動運転の実証実験が行われることは、宇宙のまちづくりを進める大樹町において大変意義深い。地域住民の交通手段の確保、高齢者の定住促進などこれからのまちづくりに大きく貢献すると期待している」とあいさつした。

 その後、関係者や報道機関が実験車両に試乗。生涯学習センターの周辺1・9㌔を周回し、運転手がハンドルに触れない状態で加速や停止、左折される様子を興味深く観察していた。


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