神戸物産(兵庫県稲美町中一色876の1、沼田博和社長)は、森町赤井川での大型ショッピングセンターの新設計画を中止した。北海道新幹線の開業を見据えて観光果樹園とともにプランを練っていたが、開業効果が一服し、集客が見込めないと判断した。南国フルーツのハウス栽培が進む観光果樹園に関しては2、3年後のオープンを予定している。
同計画は2014年ごろに浮上。道央自動車道大沼公園IC近くの国道5号沿いで、業務スーパーをはじめ、町特産の直売・飲食コーナーなどが入るショッピングセンター(S造、2階、延べ約1万2000m²)の16年4月開業を構想していた。
今月、ショッピングセンターなど施設の一部計画中止を発表。同社は「新幹線の開業効果や訪日客の需要が落ち着いている。周辺の経済状況も勘案した」と説明し、建設用地7haのほか、駒ケ岳周辺の190haは売却を視野に検討している。
一方、温泉熱を利用した果樹栽培を継続中。60haにビニールハウス56棟などを設置し、パパイアやマンゴーなど南国フルーツを栽培している。収穫量を増やし、通年で数十種の果実を収穫体験できる観光果樹園として2、3年後の開業を目指す。