平昌オリンピックカーリング女子日本代表のLS北見など、カーリング競技に多くの有力選手を輩出する北見市で、地元建設業者の協力によって技術向上に向けた実験が行われている。
実験に協力しているのは、北見市内に本社を置く河西建設。同社は1995年、同社に関連したカーリングチームの活躍や、市民への競技の普及などを目的に自前のカーリングホールを建設し、競技と密接に関わってきた。LS北見のメンバーとして平昌オリンピックで活躍している藤沢五月選手も、幼少の頃から同社カーリングホールで練習していた。
実験は北見工大と公立はこだて未来大の研究グループが共同で進めている。同社カーリングホールが実験に適した環境であることから、実験場所に提供してくれるよう依頼が届き、技術向上につながればと快諾した。
2017年10月から同社カーリングホールで始まった実験は、赤外線を発するLEDを埋め込んだリンクに、LEDを取り付けたストーンを投げ、ストーンの軌道や速度などのデータを測定するもの。現在は赤外線によって計測ができることを確認した段階で、今後も、選手の経験や感覚に多くを委ねていたストーンのコントロールを科学的に解明するため、研究を続けていく。
同社の藤原至営業本部長は「この実験によって目には見えないデータを収集し、選手のために役立ててもらえれば」と期待している。(北見)