福島町は、新たに町立診療所特別事業会計を設け、寄付された既存施設を改修して町立診療所を開設する。施設改修費には6000万円を見込む。
20日の町議会調査特別委員会で報告したもの。2016年6月に深浦内科医院(福島139の1)が閉院し、歯科を除いて町内の医療機関は小笠原内科消化器科クリニックのみとなった。
そこで町は医療体制確保に向け、開業医を招くよりもハードルが低いとして、寄付を受けた旧深浦内科医院を改修して町立診療所を開設し、医師を招く方針を固めた。18年2月には、木古内町在住の医師を診療所の医師に内定。新年度予算案には町立診療所特別会計の設置を盛り込む。
旧医院は1989年の建築で設備が一部老朽化しているため、給排水や暖房設備、診察室、処置室、トイレの改修が必要。改修工事費は建築が2400万円、屋上防水が600万円、機械設備が1290万円、電気設備が1310万円、給排水設備ほかが400万円の計6000万円、設計費は200万円と試算した。これらと医療機器更新費3000万円を含む9200万円を、新設の町立診療所特別会計に計上する予定だ。
今後は町議会3月会議に、特別会計の新設や改修費などを盛り込んだ予算案の審議を諮る。施設改修は4月にも着工し、5月中の完了を見込み、6月の町立診療所開設を目指す。