ゆうばり映画祭

2018年03月20日 07時00分

 往年の三船敏郎の映像がふんだんに。18日、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で、「MIFUNE:THELASTSAMURAI」が上映された

 ▼波乱に満ちた生涯に迫ったドキュメンタリー作品だ。アカデミー賞を受賞したスティーヴン・オカザキが監督を引き受けた。メリハリのある映像で、俳優としての三船の魅力が浮かび上がる。戦後から1960年代の日本の社会的な背景も織り交ぜている。「ヒロシマナガサキ」で2008年にエミー賞を受賞した社会派の監督らしい。そして、次々に登場するスピルバーグ監督ら著名人のインタビューが圧巻だ

 ▼上映前に行われたトークで、日系三世のオカザキ監督は「10代の時『七人の侍』で、初めてアジア人のヒーロー映画を見た。ドキュメンタリー制作は夢だった」と感慨深げに話した。三船敏郎の孫でプロデューサーの三船力也氏は「ハードルは高かったが、最初で最後という思いでアカデミー監督にお願いした」と苦難の道のりを明かした。この作品は海外で先行上映され、国内では5月に劇場公開する予定

 ▼三船は、黒澤と組んで「羅生門」「七人の侍」「蜘蛛巣城」「用心棒」などで主演、国際的なスターとなり「世界のミフネ」と呼ばれて愛されるようになった。どの作品も名作中の名作だが、公開当時はタブーを破る斬新な手法で世界を驚かせた。それまでの常識にとらわれない、先駆的な映画。その映像は、今も新鮮だ。型破りな三船の存在は公式・非公式を問わず尖った作品を上映し続ける「ゆうばり映画祭」に似合う。


ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • オノデラ
  • 古垣建設
  • web企画

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,441)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,273)
アルファコート、北見駅前にホテル新築 「JRイン」...
2024年04月16日 (1,170)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,140)
函館開建が国道5号の常盤川交差部に橋梁新設の可能性...
2024年04月17日 (783)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。