花粉症の春

2018年05月09日 07時00分

 少しなまりのある歌い方がなぜだか妙に心地よい。歌手の千昌夫さんのことである。この時期に好きな曲は何かと問われたら、『北国の春』(いではく作詞、遠藤実作曲)と即答する人が多いのでないか。懐かしいふるさとを思い浮かべて朗々と歌う声が耳に残る

 ▼歌い出しはこんなだった。「白樺 青空 南風 こぶし咲くあの丘 北国のああ北国の春」。長野県をイメージしているらしいが本道でも違和感はない。郷愁を誘う歌ではあるが、一部の人にとってはこの冒頭の一節を聞くだけで鼻のむずがゆさが呼び覚まされてしまうかも。筆者もその一人である。日本気象協会の週間花粉情報によると、11日あたりから本道でシラカバ花粉が盛んに飛散し始めるという。ことしもとうとう花粉症の季節が来てしまった

 ▼この花粉、肉眼では見えないため始末が悪い。目が痛がゆいなと思った時にはもう後の祭り。しばらくするとくしゃみと鼻水が止まらなくなる。あまりの鼻水に脱水症状を心配するくらいである。「軽く済んでほしい」が花粉症に悩む者の毎年の切実な願いなのだが朗報はお伝えできそうにない。道立衛生研究所が昨年の気象条件や雌花の量から予測したところでは、ことしのシラカバ花粉量は全道的に多めなのだとか。中でも帯広は「とても多い」らしい

 ▼「銀行へ怪しき身なり花粉症」高崎和音。そうなるのも仕方ない。今季も眼鏡やマスクで鉄壁の防御を固めねばならぬ。晴れて気温が上がり、風の出る日は要注意。「白樺 青空 南風」の日はできるだけ外出を控えた方がよさそうだ。


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