北海道警備業協会(357社)は30日、札幌グランドホテルで定時総会を開き、任期満了に伴う役員改選で新会長に小松裕副会長を選出した。小松新会長は「責任の重さを痛感している。会員の皆さんや役員の支援を受け、責務を全うする」と決意表明した。
総会の冒頭、1期2年務めた堤日出男前会長は「人手不足や自家警備問題など厳しい状況」との認識を示す一方、需要と供給の関係で見ると「ピンチであるがチャンスでもある」と指摘。6年連続で引き上げられた公共工事設計労務単価や、建築保全業務労務単価積算基準が改定されたことを評価し「適正な警備料金の確保、経営の安定、警備員の労働環境改善に一層の努力を」と要請した。
来賓の高橋はるみ知事(代読・田畑洋一地域経済局長)は「道民や増加する観光客の安全、安心の確保に尽力を」とのメッセージを寄稿し、和田昭夫道警本部長は質の高い警備業務を通じた治安対策への協力を要請した。
北海道労働局の戸高正博監督課長は労災防止やワークライフバランス、働き方改革などの推進を求め、全国警備業協会の福島克臣専務理事は適正な警備業務の取引や人材不足、国際化への対応など課題解決に向けた協会の活動を報告した。
総会では、事業計画として厳正で適正な警備業の確立やコンプライアンスの厳守、資質能力の向上、暴力団など反社会的勢力の排除、良質な警備業務の提供と適正料金の確立、警備員確保対策の推進、組織の充実強化などを報告した。
また、各支部長の理事就任を前提に定款の一部改正を行い、理事の人数を「16人以上20人以内」から「20人以上25人以内」に変更。
役員改選では、小松会長をはじめ、副会長に伏木進、佐藤吉昭の両理事を新任し、清水拓也副会長は留任した。このほか、各支部の支部長ら11人が新理事として就任した。
総会前の功労者表彰では、道警本部長と北警協会長の連名表彰などの受賞者に賞状を贈り、その功績をたたえた。