ことしも気が付いたら残りあと1カ月余り。どうしてこう歳を重ねるごとに1年が速くなっていくのだろう。もしかすると地球の公転が早まっているのでないか。そんな感じさえするほど
▼ところがことしの初めに起こった出来事は既に忘却の霧の中に没しかけているときた。おととい発表されたユーキャン「新語・流行語大賞2016」にノミネートされた30語を見ていて、そんなことを痛感させられたわけである。例えば「パナマ文書」。公平でないだなんだとあれだけ騒いだのに、正直言ってもう忘れかけていた。「新しい判断」もピンと来ず。消費税率アップ延期の理由と聞いて、ああそうだったと。片や「センテンススプリング」「文春砲」「ゲス不倫」は『週刊文春』が1年を通してスクープを切らさなかっただけに、頭を離れようがなかった
▼ところで広島カープの「神ってる」は記憶に新しいが、道産子としては日本一になった日ハムの〈爆ぜる〉がないのが少し寂しい。〈北海道新幹線〉もだが。「EU離脱」「トランプ現象」には「びっくりぽん」だったが東京都も負けてない。「アスリートファースト」「都民ファースト」「盛り土」「レガシー」と、小池新知事の周りで話題が絶えなかった。やや〈盛り土ファースト〉気味なところは気になったが
▼残り1カ月余りでもまだ流行語は生まれそうだ。来月15日には日本で安倍首相とプーチンロシア大統領の会談もある。交渉進展なら遠からず、〈北方領土返還〉で「聖地巡礼」しながら「ポケモンGO」を楽しめる日が来るかも。