出光と昭和シェルが統合

2018年07月12日 07時00分

 道産米は昔と比べて格段においしくなった。そう感じている人は多いに違いない。鳥も食べない「鳥またぎ」とばかにされていた時代もあったのだから、変われば変わるものである

 ▼「ゆめぴりか」と「ななつぼし」は食味が特に優れた特Aランクの常連。秋田県県南「あきたこまち」や新潟県佐渡「コシヒカリ」など名だたる産地米にも引けを取らない。量だけでなく味でも勝負できるのが今の道産米の強みである。「もちもち食感が好き」「粒立った固めが最高」。人により好みはいろいろだが選ぶ楽しみがあるのも米の魅力だろう。どれも同じ味なら価格で競争するしかなく、行き着く先は激しいシェア争いだ

 ▼実際それに明け暮れてきたのが石油元売り各社である。ガソリンや軽油の品質はどの社もほぼ同じなため利益を上げるには販売量を増やすしかない。どうしたか。合併や再編でシェアを拡大したのである。規模の効果に加え、設備や人員を集約して生まれたコスト削減分も有効に活用できるわけだ。その動きがとうとう独立独歩を堅持してきた出光興産にも波及した。同社と昭和シェル石油が10日、来年4月に経営統合することで合意したと発表したのである

 ▼出光興産創業者出光佐三といえば戦前から戦後にかけて、時の政府や諸外国と渡り合い日本を盛り立ててきた人物。とはいえ現在、ガソリンを求める客はそんな伝説より1円でも安いスタンドの方を喜ぶだろう。味は変わらないのだから当然である。世知辛い世の中だが、これだけガソリンが高止まりしているのではどうしようもない。


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