前回の大洪水から30年―。留萌開建は24日、報道関係者向けに留萌川導流堤建設の現地説明会を開いた。1981年と88年に起きた留萌市街地を冠水させる大洪水を経て本格化した留萌川治水事業は、7月としては観測史上最大の降水量を記録した今月2―3日の豪雨から市街地を守った。現在、河口部で進められている工事と治水効果の概要を紹介する。
同開建は、内水氾濫被害を受け、高砂排水機場と東雲排水機場、留萌ダム、大和田遊水地などを順次整備。今回の豪雨では、その成果として市街地約390haを洪水から保護した。
また、ダム上流部では背水被害を起こさないために留萌川本川に流入する支川の樋門を適期に閉めるなど被害の軽減に努めた。
現在、河口部で進めている工事は河道を掘削、浚渫して流下能力を一段と高めるとともに、既存の導流堤を撤去し新たな導流堤を建設することで湾曲した河道を直線化するために実施。より安全に洪水を流せるよう治水安全度の向上を図っている。
各年度の予算配分にもよるが、現行の河川整備計画では2025年度の完成を予定している。(留萌)